『対岸の彼女』
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/11/09
- メディア: 単行本
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小夜子の描写には子持ち専業主婦の生活のつまらなさがクローズアップされているように感じた。子持ち専業主婦ってみんなこんなものなのか?それとも大げさに書いているのか?まとわりつく子供、家事を手伝わない自分勝手な夫(自分の母親の誕生日に妻にプレゼントを用意させ、妻も同伴させて祝うを当たり前と思っているくせに、妻の親にはプレゼントも用意しないしお祝いにもかけつけない無神経さにも私ならとっくに激怒/「働くのはいいけど、家の中をちゃんとやった上で」というスタンスには男の身勝手を感じる。男女平等なんだから、家事もフィフティフィフティの分担をするのが当たり前でしょう。もちろん経済面もフィフティフィフティの分担が当たり前だけど/自分の母親の誕生日に妻を家政婦代わりに連れて行って自分はテレビを見てるなんて言語道断。おまえの親なんだからおまえがメシ作れ!/こういう男性を夫に選ばないように気をつけないと)、夫妻の問題(二人目作ろうがどうしようが、アンタに関係ないでしょ)にクビをつっこんでくる義母。鬱陶しいことだらけだ。葵のセリフじゃないけど、「結婚願望確実に70%減」った(元々低いが)。
最後の結末は爽やかさが感じられたが、今後の可能性を示唆するが、私としては葵にはその後、大活躍して欲しいものだ、と、経済的に自立した(パラサイトでもなく夫に寄りかかってもいない)仕事をする女性としてはエールを送りたい気分だった。