『恋愛中毒』

恋愛中毒 (角川文庫)

恋愛中毒 (角川文庫)


久々に恋愛小説を読んだ。この主人公のようにどっぷりの恋愛をしてみたいような、それは恐いような…と思いながら読み進んでいたら、ラストで思わぬ事態が…。


間違っても私の周囲には”創路功二郎”のような人物はいないので、それは杞憂か…。
その創路の本性もざっくりえぐって書かれてるところが出てきますが…。


それにしても、こういった類の小説では相変わらず突っ込みを入れたくなってしまう悪い癖が…。


P.184
(主人公の結婚生活の思い出)「私たちは平等だった。…共働きで平等だった。けれども夫はお茶碗ひとつ洗おうとしたことはなかった。…会社に出かける彼に、ついでにゴミを出して行ってほしいと言ったら冷たい顔で無視されたこともあった。…(食費は主人公である妻が出している状況で)夫は米にはうるさかった。標準米ではなく、ブランドのいいお米を食べたがった。…夫はきっとまたごっそりと新しい本を買って帰って来るのだろう。米びつを開けて残量を心配するのは彼の義務ではないからだ。それでも私は、藤谷君(=夫)を愛していた」


全然平等じゃないじゃん。共働きはいいけど、家事も平等じゃないとね。


P.287
(主人公の思い出)「おまえは結婚してる時奴隷だった、と昨日萩原(主人公の学生時代の友人。男性)は言っていた。…夫の言うことは何でも正しかった。間違っていると内心思っても、夫が正しいことにした。黒いものを白いものだと言って味方してあげるのが私の務めだと思っていたし、今でもそう思っている。甘やかすことが愛しているということだ。…」


そうやって自己犠牲に酔ってしまう女って…。と思っていたらラストで…。
でも仮にそういう男性(私の味方をしてくれる男)がいたら、よろめいてしまうかも。そうすると、どういうことになるか…。まあ、この小説を読むと予想はつくんだけど。


今日の花
職場:8/4と同じ
自宅:バラ(キャメル)